生産性の向上・業務効率化・・・働き方改革の流れでよくこのような言葉を耳にします。とはいえ、生産性を向上させたいけどやり方がわからない。何から手をつけていいのかわからない人も多いかもしれません。
いったいどうすればできるのでしょうか。生産性を向上させたいのなら、まずは時間計測をして現状を把握する、そう「見える化」するのが大事です。
この記事ではTogglを使った時間計測方法を紹介します。その前にまずは生産性とは?生産性を妨げるものをみてみましょう。
目次
生産性とは
生産性とは簡単に言うと、「アウトプット(産出) ÷ インプット(投入)」です。投入したコスト(時間・人・設備など)に対しての成果物(製品・ブログ記事・動画など)ですね。
例えば10時間かけて作った珠玉のオブジェを1,000円で販売したら「1,000円 ÷ 10時間」。時給に換算すると100円です。くーっ・・・こんな商売やってられません。
でも、
10時間かけて作っていたオブジェを1時間で作ることができたら、「1,000円 ÷ 1時間」。時給に換算すると1,000円です。すこし現実的に時給になりました。
まあ実際はこんなシンプルな計算ではいかないのですが、こんな感じのイメージです。生産性の向上とは短い作業時間でより多くの成果をだすことです。
生産性が落ちる理由
では生産性の向上を邪魔するものをみてみましょう。一般的に言われているのは2つ。
長時間労働
労働時間が長引くと生産性は落ちます。毎日残業で深夜まで仕事。次の日も朝早く起きて出社してまた仕事・・・こんな生活をしていれば寝不足で頭がぼんやりして凡ミスを繰り返してしまいます。ミスを多発することで作業のやり直しが発生したり、上司や関係者に怒られたり。そうしてまた仕事量が増えて残業。完全に負の連鎖ですね。
マルチタスク
人間はもともと二つ以上の物事を並行して進めるのが苦手と言われています。一見するとマルチタスクをこなしているようにみえても、それはシングルタスクを瞬時に切り替えているだけなのです。
こうしてタスクを頻繁に切り替えるのは脳に負担を与えます。何度も繰り返せば集中力も切れて、疲れてしまします。
なぜ時間計測が大事なのか?
ちょっと前置きが長くなりました。いよいよ本題です。ではなぜ生産性向上に時間計測が大事なのでしょうか。
それは、作業にどれくらい時間がかかったのかわからなければ、時間がかかりすぎたのか、そうでないのかがわからないからです。
例えば、ダイエット。仮に目標を60kgに設定したとこで、今の体重がわからなければどういうダイエット方法を取ればいいかわかりませんね。今の体重が100kgなのか65kgなのかでとるべきダイエット方法は変わってきます。
まずは現状把握です。作業時間を具体的な数字にすることで「見える化」しましょう。
「見える化」して改善を繰り返す
「見える化」したら、各作業にどれくらい時間がかかっているのかわかることにより、たくさん時間がかかっている作業もわかります。すると、その作業には改善の余地が残っていないかといった部分もわかってきます。そして、
作業を改善
↓
再び時間を計測して結果を確認
↓
またほかに改善の余地がないか探す
↓
作業を改善
↓
再び時間を計測して結果を確認
↓
繰り返し
このようなPDCAを回すことで生産性を上げられます。なにか改善策をしたら時間計測。どれくらい時間を短縮できたのか確認。まだ改善できるところはないか探す・・・と、このように生産性向上のために時間計測が大事ということがわかりますね。
そして時間計測するときにおすすめなのがTogglなのです。
Togglとは
Togglとは時間計測アプリのこと。Web版(Windows, mac)からデスクトップアプリ、iPhone, Androidとプラットフォームを選ばず使えます。そして基本無料。というか一人で使うなら無料で充分です。
Toggl: Time Tracking, Project Planning and Hiring Tools to Help Teams Work Better
具体的な使い方
まずは会員登録が必要です。登録画面 から必要な項目を入力して会員登録します。このときGoogleアカウントを持っていればgoogle経由で会員登録できて便利です。
基本操作
基本はタスク名を入力してスタートボタンをクリック。作業が終わればストップボタン。
レポート画面で「見える化」できる
期間ごとにみれたり、期間を比較できたりとなかなか便利です。タスク別作業時間をグラフにしてくれるので直感的にわかりやすいですね。まさに「見える化」です!
ほかにもタグ、カテゴリ、クライアント名が入力できるので、作業の分類がしやすいです。
タグはどんなカテゴリであれ横断的に付けられるので、例えば「会議」みたいなタグを作って、作業の種類関係なくどれくらい会議に時間を使っていたか知りたいときに重宝します。
拡張機能でほかのアプリとも連携可能
Googleカレンダーをそのままタスクに使えたり、Backlogの課題をタスクにできたり、さらにはポモドーロ機能もあります。
Toggl Track: Productivity & Time Tracker - Chrome ウェブストア
個人的に感じたメリット・デメリット
メリット
- あの作業どれくらい時間かかったっけ?というとき正確な時間がわかる
- 同じ作業を期間別にみて、どれくらい作業を効率化できたかがわかる
- 毎週くるレポートメールで、先週どれくらい作業したのかざっと振り返ることができる
もちろんレポートメールは設定で購読解除できます。
デメリット
- 慣れないうちはスタート・stopボタンを押し忘れがち
- マルチタスクが発生した場合、作業を切り替えるたびにボタンを押さなければいけないので煩雑
記録を忘れても大丈夫。手動入力もできる
このように手動入力ができるので後から修正可能です。
ここからは個人的なエピソードを紹介。昔、あるところに生産性の低いダメダメな男がいました・・・
ダメダメだった過去の自分
昔の自分はただ言われた作業をそのまま繰り返しているだけでした。たとえ教えてもらったやり方が非効率だったとしても。こう教わったんだから、これを繰り返していればいいやと。もっとこうすれば時間を短縮できる!とかなんにも考えていなかったのです。
そんなあるとき上司に言われたました。「今やってる作業だけど、どれだけ時間短縮できた?」と。そのとき、ただ同じ作業を繰り返しているだけではダメなんだということに気づきました。そして怒られました(笑)。
常に時間を短縮できる方法はないか、効率化できる部分はないか考えながら作業をしないとなんですね。そこで、まずは作業時間を測りました。なぜなら先に時間を測っておかないと、作業効率化でどれくらい時間を短縮できたかわからないからです。
最初こそwebブラウザで動くタイマーとかで測っていたのですが、いちいち時間を測っては、メモ。別の作業をして時間を測ってはメモ。そして1日の終わりに各作業を集計して・・・なんて面倒なんだと思ってほかにいいサービスがないかなと探したところTogglにたどり着きました。
作業時間を計測して、何にどれだけ時間がかかっているのか把握できるようになりました。「見える化」ですね。そして、非効率な作業をしてないか、もっと簡単にできる部分はないかと試行錯誤して作業時間を短縮できました。
作業時間がこれだけ短くなったと報告。この時もTogglで時間を測っていたおかげで「けっこう短縮できました」ではなく、具体的に「先月と比べて○○時間短縮できました」と報告できました。具体的に数字を伝えられた方が説得力が増しますよね。
こうして作業を短縮できたことで、新たな作業をする時間を確保できるようになりました。
まとめ
というわけで生産性向上のためにTogglを使うのはおすすめです!もう気づけば5年くらい使っていますし、使い方もシンプルでこれといって不満もないです。今だと他にも時間計測アプリがたくさんあるようです。他のものを使ったことがないので比較できないですが、まずは時間計測の習慣を身につけてみてはいかがでしょうか。
Toggl: Time Tracking, Project Planning and Hiring Tools to Help Teams Work Better